最後はやっぱり主役が決めた。単騎が4人となる細切れの激戦が予想されたが意外に単調な流れだった。
スタートでさっと前で受けたのは三谷―神田―松崎の中近勢。青板バック過ぎから四国勢の佐々木―小倉が強引に主導権を奪取。これに三谷が3番手にはまる展開。こうなると三谷の優勝の確率は限りなく高くなった。慌てることなく2コーナーから加速。逃げる四国勢を一気にまくり去り快勝だ。まくられながら切り替えた小倉が2着、三谷マークで阻まれた神田が粘り込んで3着という結果に。
地元Vを飾った三谷は「(四国と)2分戦だと思ったんで前で攻める方がいいと思いました」と、スタートで前を取ったのを勝因の一つに挙げた。2月の地元記念の決勝戦は仕掛けの機会を逸して6着に敗れたが、その憂さを晴らすような力強い勝ちっぷりだった。
この後は5月の静岡ダービーに出場予定だ。
「(新型コロナの影響で)どうなるかは分からないけど、時間もあるししっかり仕上げたいですね」
GⅠの最高峰の舞台に向け、万全の状態で臨む。(下野 章雄)
♤三谷 竜生(みたに・りゅうき)1987年(昭62)9月5日生まれ、奈良支部所属の32歳。12年7月向日町(1①❶)でプロデビュー。通算成績は636戦199勝。18年静岡GP優勝にGⅠ3V。近畿を代表する実力者だ。1㍍68、77㌔。血液型B。